不妊治療diary

36歳・結婚4年目のオマルが綴る、男性不妊と、働きながらの子づくりにまつわるよしなしごと

ERAやってみるかと

【体外24周期目・検査周期D2】36.85

なかなか体温が下がらないD2。

本日、オットと共に今後の相談をしにクリニックへ。考えてみたらちょうど通院丸2年で、スクリーニング検査を受けなきゃいけない時期だったので、検査もすることに。

実は先週末、いろいろ話し合いがエスカレートして珍しく大ゲンカに発展したオマル家。原因はいろいろあるけど、一番はわたしとオットとの間の治療に関する情報格差だった。たぶん。

毎回クリニックで先生と話している上、ネットでもいろいろ調べてしまうわたしと、あまり詳しくないオット。今後の方針を決めるにあたって、オットの手持ちの情報量が圧倒的に少なくて、話し合いが成立しなかった。

オットはオットで真剣に考えたいのに、わたしが言うことがあまり理解できず、わたしはわたしで、何から説明したらいいか、どこまでが確実な情報かもわからず、ただネットで調べたらああだった、こうだった、とありったけ話してしまう、というループ。こりゃダメだわ。

これまで、オットの負担を極力減らそうと、クリニックにはほぼ毎回ひとりで行っていたのだけど、それが裏目に出たかという感じ。

結局のところ、ここまで来たらとにかく1つ1つ、2人が納得することをやらないと、どちらにも不満が残ってしまう。今後はできるだけクリニックに同行できるときはしてもらって、情報格差をなくす努力をせねばという点で合意した。

その中で、いったいいつまで治療を続けるのかという話にもなった。わたしは11月に37になる。オットは今年33。年齢で考えると、一旦はわたしが38でいる間、つまり39になるまでで区切りをつけようということになった。

というすったもんだを経ての、本日のクリニック。

すぐにO医師のお話に夫婦揃って呼ばれる。心なしか先生、いつもより笑顔で饒舌… しかも、我々が話を聞いている間に、看護師さんやら別の若い男性の先生? 看護師さんか?が入れ替わり立ち代わり、なぜかわらわらと問診室に入ってくる。しばらく居て話を聞いて、そして出て行く。何してるんだろう…

これはわたしの憶測なのだけど、もしかしたら我々、クレーマーと思われたんじゃなかろうかw

実は今回、予約をとる電話をオットにお願いしていたのだけど、オットに後で聞いたところによると、予約するときに窓口の方に、「我々はここまでそうとうお金かけてきているので、先生のまとまった見解をお聞きしたい。総合的にいろいろ判断して今後のことを決めたいので、そちらでもここまで何の治療にいくらかかってるか、全部明細を出しておいて欲しい」とか言ったらしい。

うひょー!((((;゚Д゚)))))))

オットのこの要請によって、クリニック側がすわクレーマーかとビクビクしていた可能性がある。オットは、仕事柄こうやって何かねじ込んだりするのが普通の感覚で、高いお金をかけて治療を受けているのだからそのくらい当然、とアッサリ…

まあね。そりゃそうなんだけどね。

話を戻す。で、結局ここまでの総合的な所見をもう一度先生にお聞きしてみた。

オット「3BB以上の胚盤胞を2回移植して妊娠しない場合に、このERA検査の対象となるとありますが、やはり普通に考えて3BB以上を複数回移植すれば妊娠に至るはずだということですよね。我々くらい連続して失敗するのは普通じゃないんでしょうか」

先生「普通じゃないってことはないですよ。それは、他に問題はなくてもたまたま今回結果が出なかったということはありえます。経過を見ても、ホルモン値も、内膜の厚さも問題なく、原因は不明ということになります」

オット「確率の問題ということですね。では、このERA検査でわかる着床期間のズレ以外に、何らか考えられる別の要因は? 例えば不育症というのがあると聞きましたが」

先生「それはありますが、基本的には着床はするけれども流産を繰り返すというのが不育症の問題です。不安なら不育症検査をしておいても良いとは思いますが、積極的にお薦めするような状況ではないということです。ちなみに、既に受けていただいているスクリーニング検査にも、基本的な不育症の検査は含まれていますが、それは問題ないです」

オット「やはり、流産以前の段階の問題である可能性が高いということですね。よく聞く染色体異常というのは、どういうことなのですか?」

先生「染色体異常というのは、それこそ育たない、妊娠しない卵は染色体異常で、それに対して打つ手はないわけです。染色体異常のない、妊娠に至る卵を待つしかないというか。37歳くらいで、全女性のデータで見ると、染色体異常のない卵がだいたい4.4%と言われています」

オマル「こちらのクリニックで実際にERA検査を受けて、着床の時期のズレが判明したケースはあるのですか?」

先生「この検査については開始したばかりで、まだ実績はありません。お金もかかりますしね。ただ、今と比べて情報が増えることになるので、無駄ではないと思います」

オマル「別の観点ですが、例えば今までの移植は全てホルモン補充でした。自然周期で移植してみることは意味がありますか?」

先生「ホルモン補充と自然とで、妊娠率は大きくは変わりません。ホルモン補充で経過が良くない場合に自然周期をお薦めしますが、オマルさんの場合、ホルモン値も内膜も問題ないので、自然周期にする必要はないと思います」

オマル「では、もう1つ。先日院長先生に、内膜に傷をつけて着床しやすくするという処置があると聞きました。これは、ERA検査を行うと、内膜を傷つけるのと同じ効果があると考えてよいのでしょうか?」

先生「前周期掻爬ですね。それは、そうですね。同じことになります」

結局のところ、ERA検査をして少しでも原因となり得るものを潰していくか、また前周期と同じようにホルモン補充で移植するかしかないようだ。オットは、一通り説明を聞いた結果、ERA検査をする方向で決心がついたようだった。

わたしも、ERA検査が内膜に傷をつける、いわゆるスクラッチング法とかブラッシング法とか呼ばれているものと同じ効果が期待できると聞き、むしろそちらの方でやってみる価値はあると感じた。

また、こっからが重要な点なのだが、これまでホルモン補充周期で移植して結果が出ていないため、ERAを自然周期で検査しても意味ないじゃーんと思ってた。しかし、検査はホルモン補充で実施することができると聞いて、それなら意味はあるかもしれない、少なくとも「ホルモン補充が合っていないのでは」という仮説に対して、何らか情報が増える可能性があると思った。

そんなわけで、今周期はホルモン補充でERA検査を実施することに。

例によってエストラーナテープが処方され、移植でもないのに延々貼り続けることになった。チーン…

移植がないので内診はナシ、採血をしてすぐに終了。

なんか、あれだな。うちはお金を湯水のように排出させられる運命にあるみたいだな。なぜかお金のかかる方へかかる方へと進んでいる気がしてならない。が、この検査を受けてちょっとでも実績が増えて、仮に意味のない検査だったとしてもそれがわかるだけでも長い目で見たら良いことで、そうやって1歩ずつ医療は進歩していくもんなのだろう(遠い目

一方でもしERAで問題が見つからなかった場合、自然周期で移植してみたいとやはり思ったりする。んで、さっさと残り3回を戻してみて、ダメなら転院だろう。たぶん年内で!

ということで、当面の方針はできる検査をした上でさっさと戻しまくること。この際だから不育症の専門的な検査も別の病院で受けたかったけど、ホルモン補充してたらたぶんできないんだろう。うー、とりあえず不育症の問題は今は考えないことにする。

しかし、クレーマー疑惑のおかげなのか何なのか、本日いつにも増して受付や薬を出してくれる看護師さんの対応が丁寧… 何だかこちらが恐縮してしまう。

以下私信です。

非公開でコメントをくださった方へ。
長い丁寧なコメントをありがとうございました。ぶっちゃけ、めちゃくちゃ心を動かされました。今ある3つの卵と最後まで向き合ってから、転院を検討する際には、いただいたコメントを真剣に参考にさせていただきます。何の得にもならないわたしなんぞのためのコメントに、あんなに心を込めてくださって、本当に感激しました。安産を心からお祈りしております!

本日の会計
¥52,520
クリニック累計
¥4,659,010