不妊治療diary

36歳・結婚4年目のオマルが綴る、男性不妊と、働きながらの子づくりにまつわるよしなしごと

精液検査の衝撃

【7周期目D15】36.51


動揺している。


朝8時半頃、自宅で精液採取。容器をシャツの胸に隠し、クリニックへ。(あの運搬は緊張する。運び屋気分。)


てっきり結果が出るのは次回だと思っていて、でもせっかく来たし排卵したか確認して帰ろー。ということで、待つこと1時間半。


診察室に入り、まず内診。今思えばこのときから先生はちょっと深刻そうな顔をしていた。


左右に11〜17ミリくらいの卵胞が複数。おそらく、前回22ミリだった卵胞が排卵した直後でしょうと。内膜が9ミリでまだ薄めなので、排卵からあまり時間はたっていないという所見らしい。


内診台を降り、先生を待っていると、机の上におかれた精液検査の結果が目に入った。これは…素人目にも、あまりよろしくないようだ。


先生「精液検査があんまりよくないです」

オマル「あんまりというのは、どのくらいでしょう?」

先生「かなり悪いです」


言い直されて、ちょっと笑ってしまった。先生も言いにくいんだろうなー。なるべくマイルドに言おうとしてくれてるんだろうなー。この先生はほんとに優しい。


が、大事なのは正確かつ客観的な事実だ。動かしようのない客観的データは以下の通り。


精液量 3.8 ml

濃度 3.0 ×10*6/ml

運動率 23.3 %

奇形率 54.0 %


先生曰く。

濃度が極めて低い。精子数にして300万。運動率も基準値の半分に満たない。ただ、一度の検査では断定はできない。2度目に数値が全く異なることはよくあるので、まだ何とも言えない。1ヶ月少し間を空けて、7月に再検査、との判断だった。


オマル「次回も同じような結果だった場合どうなんでしょう?」

先生「その場合、自然妊娠はまず無理。人工授精でも難しい。体外の、顕微受精になると思います」


おおお、一気に顕微受精ですか…Σ(゚д゚lll)


診察を終えてクリニックを出る。実はオットの保険証を忘れて、仕事に出かけるついでにオットが近くまで持って来てくれていたので、銀座三越前で待ち合わせ。土曜昼の銀座を歩きながら、結果についての先生の言葉を手短かに伝えた。


えっ再検査?なんでなんで? やっぱり今日ちょっと少ないような気がしてたんだよな、色もなんかいつもと違ったような…とオット。確かに、今週禁欲もせず立て続けに出動してもらっていたので、その影響は多少あるのかもしれない、とわたしも思った。


とにかく、時間もないのでオットは仕事へ。わたしはランチでもして落ち着こうとカフェへ。席に着くなり、オーダーもせずに男性不妊について検索しまくってしまった。


わたしは、子どもができにくい原因は十中八九、9.5くらいは自分にあるだろうと思っていた。わたしは34、オットは30。もしずっと身ごもらなかったら、オットやオットの母に対して申し訳ないという、年齢的な負い目がどこかにあった。


オットの精子に原因があることは、全く想定しなかったわけではないけど、まあないだろうと思っていた。逆に、あ〜あアナタが原因ならわたしは気が楽なのにな、と冗談でオットに言っていたくらいだ。再検査の結果が出るまでわからないとはいえ、今日の結果は正直衝撃だった。


オットは驚くくらい楽天的で、「原因がわかったんだから、むしろよかったといえる。何とかなるよ。体外受精? やろうやろう」とニカニカしていた。


数分話しただけだけど、オットがショックで言葉をなくしたり、不機嫌になったりすることもなく、ふだんと変わらないテンションだったことで、わたしのほうがだいぶ救われた気がする。このヒトのこの根拠のないポジティブさは、最大の美点だと改めて思う。


この先どうなるか。どうするか。少しずつ、考えていかないと。


本日の会計

¥7,260